世の中と演劇する The three plays

3本の「世の中と演劇する」作品を一挙上演

「世の中と演劇する」は、前にやっていた劇団の名前についていたものです。
と⾔いつつ、やっていた芝居はこれはもう⾊々でして・・・
ウェルメイドなコメディあり、キャバレーのショーガールたちの話あり、かと思えば死刑の問題や砂糖をめぐる社会の話、別役さんや岸⽥理⽣さんも。
何をやろうとしているか、わからん劇団と⾔われ、⾃分でも、そうだなあ。
で、しばらく⾃分でプロデュースする公演をやっていなかったのですが、理由はほかにもありますが、また始めるきっかけは『明⽇のハナコ』でした。


ハナコはかわいそうな戯曲で、差別的な戯曲であるとされ、戯曲集が回収され、予定されていたテレビ放送はされず、差別的な戯曲ではない、と公式に発表されてからも、放送はされず、その収録 DVD は作者にも渡されません。

恐ろしいのは、この事件が「表現の⾃由」「作家や⾼校⽣の⼈権」の問題あるという意識が、決定を下した⽅々、そして、特に東京を拠点とする多くの演劇関連団体になかったことです。
この福井の⾼校演劇をやらなければいけない、と思い、東京と神奈川で 3 ⽉にリーディング公演をしました。

 

リーディングと⾔いつつ、動き回り、台本を外してやるシーンもあり、割と悪くない評判でした。
そしてハナコ上演の動きは、今も全国に広がっています。
でも、まだこの芝居を⾒た⼈は全国で 1000 ⼈もいないだろう。もう⼀度やらなければ。
もともと演劇は「世の中」を相⼿にやるもの、反権⼒、反体制的な要素を含んでいることが多い。

でも、今回はあえて、あえて世の中と演劇します。
昨今は、反権⼒が芝居をダメにした、なんてご意⾒も SNS で流れます。
にも関わらず、戦争は起き、物価は上がり、⼩劇場で芝居をやるにも団体を国に登録して、税⾦を納めなければならないことになってきました。

 

楽しい、⾯⽩い芝居もちろんオーケーです。
そんじゃあ、世の中と演劇しながら、⾯⽩いのをやろうじゃないの、というのが今回の企画。
『茶⾊の朝』と『23分間の奇跡』は、ほぼほぼ⼀⼈芝居。
この 3 本の芝居、The three plays を、世の中と結びつつお届けします。
どうなりますことやら。

 

あ、ハナコは今回もあえてのリーディングです。

その意味は、是⾮ご覧になってお確かめいただければ。

ただのリーディングじゃありませんけれど。

 

どうか劇場に⾜をお運びくださいますよう。
ご無理な⽅は配信もございます。
どうか⽬撃してください。


総合プロデュース 丸尾聡

 


『世の中と演劇する The three plays』

 

出演:水先案内人 鈴木一功

play1『茶色の朝』
原作:フランク パヴロフ 藤本一勇 訳
演出・上演台本・出演:丸尾聡

play2『23分間の奇跡』
原作:ジェームス・クラベル 青島幸男 訳
演出:鈴木一功 
上演台本:丸尾聡
出演:松坂わかこ


play3 スタンディングアクションリーディング 消されかけた演劇 『明日のハナコ』
作:⽟村徹
上演台本:丸尾聡
演出:⼤島寛史
出演:江花実⾥(架空畳)、⻫藤沙紀(劇団新派)、⼤島寛史(チリアクターズ)
茂⽊修⼆(湘南テアトロ☆デラルテ)、丸尾聡

大島寛史茂木修二はWキャストとなります。

28日(木)、29日(金)は大島寛史

30日(土)、31日(日)は茂木修二が出演します。

 

日程

2022年7月28(木)~7月31日(日)

8ステージ

7月
28日(木) 14時/19時
29日(金) 14時/19時☆◼
30日(土) 14時/19時☆
31日(日) 13時/18時
☆・・・アフタートーク
◼・・・ライブ配信(8月1日(月)17:00~10日(水)23:59までアーカイブ配信。お申込みは、8月10日22:00まで)

⾨真国際映画祭 2021・舞台映像部⾨最優秀作品賞受賞のスタッフがお届けします。舞台とは⼀味違った⾯⽩さ、カメラ 5 台を駆使した「映像演劇作品」をお楽しみください

 

※未就学児入場不可。



料金

 

前売/3,500円
当日/4,000円
養成機関研究生・大学生割/3,000円

※要証明書
◆中学・高校生/1,000円

※要学生証

◼ライブ配信・アーカイブ配信 3,000円

 

問合せ

 

MAIL:info.officeprojectm@gmail.com

 

電話 : 070-5454-8680(丸尾)

 

 


会場
アトリエ第Q藝術

〒157-0066 東京都世田谷区成城2-38-16 
tel 03-6874-7739

小田急線「成城学園前」中央口改札より出て、南口から上島珈琲の先を左折、次の居酒屋こじまのある十字路を左折、右手に見える駐輪場の間を通る。徒歩3分。
(オダクル成城学園前第1駐輪場となり)

 




アフタートークゲスト決定!

 

 ●7月29日19時 

「表現の不自由と個人の自由と戦争」
ゲスト:マキノノゾミ 聞き手:丸尾聡

マキノノゾミ Makino Nozomi

 

劇作家・演出家・俳優。1959年静岡県生まれ。同志社大学卒業。
大学在学中より演劇を始め、1984年に劇団M.O.Pを旗揚げ。『東京原子核クラブ』で読売文学賞、『高き彼物』で鶴屋南北戯曲賞、『ローマの休日』で菊田一夫賞、「昭和虞美人草」で令和3年度芸術選奨 文部科学大臣賞を受賞。NHK連続テレビ小説『まんてん』など映像作品も多数。
2022年は、わらび座 龍角散Presentsミュージカル「ゴホン!といえば」脚本・演出、音楽朗読劇「母と娘の絆-冷蔵庫のうえの人生-」演出、アナタを幸せにする世界の伝説シリーズvol.3「ジェヴォーダンの怪物~狼男伝説~」監修、がある。


●7月30日19時 
「遠くの戦争」

ゲスト:みょんふぁ 聞き手:丸尾聡 

みょんふぁ

 

SORIFA代表。女優、司会・ナレーション業を中心に活動する他、プロデューサーや通訳・翻訳、演技講師としても活躍。日英韓のトリリンガル。2014年、日本の文化庁に選ばれ、在外研修生として韓国国立劇団で女優としての訓練を受け、2015年韓国国立劇場でデビュー。企業や芸術分野においての日韓通訳や両国の戯曲の翻訳紹介、両国の演劇や映画をプロデュース、各種演劇祭へのコーディネートなど、積極的に日韓交流活動に取り組む。2017年には、その功績と翻訳力が認められ、小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。
2021年12月、実存する伝説の舞姫“崔承喜”の一人芝居を、鄭義信の作演出で公演。約800名を動員する。同作品は8月8日までアーカイブ配信中。詳細は↓こちらから。
https://myonpappa.amebaownd.com


 

●7 月 16 日(土)14 時 イーブル名古屋2F ホール
玉村徹×丸尾聡アフタートークあり
お問い合わせ ・チケット :ashitanohanakoinnagoya@gmail.com
主催:「表現の不自由展、その後」をつなげる愛知の会

●10 月 22 日 23 日 アトリエ Theater TEN
斉藤沙紀・丸尾聡・田原雅之・ほか沖縄演劇人が出演
お問い合わせ info.officeprojectm@gmail.com

 

→公演詳細はこちら


3分でわかる『明日のハナコ』の基礎知識

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